1.月曜朝の精神不調

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適応障害ではストレスから離れると改善する一方、ストレスが近づくことで再度不調が目立ってきます。
仕事をしている方だと、休日が始まる金曜夜から状態が改善し、日曜の夕方から徐々に不調が再発して徐々に悪化、特に月曜の朝に落ち込みや倦怠感などの症状が目立ちます。
桜ヶ丘こころ診療所聖蹟桜ヶ丘の心療内科・精神科適応障害について
適応障害は、ストレスをきっかけに心身の不調が生じ、仕事や日常生活に支障が出る病気です。治療では、負担を減らす環境調整を中心に、ストレスへの対処や、必要に応じた薬物療法を組み合わせます。
精神科の外来では、落ち込みよりも「疲れが取れない」「眠れない」「イライラする」といった相談から始まることも少なくありません。出勤前に具合が悪くなる、仕事のことが頭から離れないなど、症状が出る場面との結びつきが診断の手がかりになります。
会社に行けない、周囲とのトラブルが目立つ、土日も不調が続くときは、受診を考えたい状態です。「ストレスが原因だから自分で何とかしなければ」と抱え込まず、今の症状と生活への影響を診察で確かめていきます。
症状の変化に気づく
適応障害の症状はうつ病と似たこころ・からだの症状ですが、その出方に特徴があります。特にいかに上げる症状が目立つ場合は、適応障害の可能性に注意が必要です。

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適応障害ではストレスから離れると改善する一方、ストレスが近づくことで再度不調が目立ってきます。
仕事をしている方だと、休日が始まる金曜夜から状態が改善し、日曜の夕方から徐々に不調が再発して徐々に悪化、特に月曜の朝に落ち込みや倦怠感などの症状が目立ちます。

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適応障害でのストレス反応は、特定の場面や相手に対して目立つことがあります。
プレッシャーのかかる会議を前に強く不安定になったり、苦手な上司に会ったときに不安や落ち込みが目立つことがあります。症状が強く出た場合は仕事などの早退を余儀なくされることもあります。

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適応障害では、うつ病と並んで会社に行けない状態になることが少なくありません。
自分だけでは対処が難しい「限界サイン」の面があるのみでなく、当日の欠勤が続く事での会社との関係の悪化も懸念され、早い段階での対処が必要になります。

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適応障害では落ち込みのほかイライラが目立つ事も少なくありません。
関わる家族や仕事の同僚などにイライラをぶつけてしまうと、時に大きなトラブルや人間関係の破綻にもつながってしまう場合があり、早い段階での対策が必要です。
必要なところから、少しずつ
図を拡大する 適応障害では、本人にとってストレスとなる出来事や状況に伴って、気分や体調、行動に変化が現れます。例えば、異動してから眠れなくなり、出勤前に腹痛が起こるようになる、といった経過です。
診察では、ストレスの自覚だけでなく、その前後で状態がどう変わったかを伺います。症状の強さや続いている期間、生活への影響も合わせて診断を考えます。
ストレスが原因でも、不調が軽いとは限りません。会社に行けない、食事が取れない、人とのやり取りが難しくなるなど、生活に大きな影響が出ることがあります。
職場のストレスなど、原因が分かっていても簡単には離れられない場合も少なくありません。必要に応じて補助的に薬を使うなど、今の状況で取れる対策を検討します。
図を拡大する 症状は、こころ・からだ・考える働き・行動の4つに分けると整理しやすくなります。すべてがそろうわけではなく、どの変化が生活の支障になっているかを見ていきます。
気分の落ち込み、不安、焦り、イライラなどが現れます。「明日のことを考えると落ち着かない」「以前なら流せた一言が、いつまでも引っかかる」と感じることもあります。
診察では、悲しさよりも怒りや緊張を強く訴える方もいます。落ち込んでいるように見えなくても、症状が強く、生活への影響が大きい場合があります。
眠れない、疲れが抜けない、食欲が落ちるなど、からだの不調が目立つ場合があります。頭痛、胃の不快感、腹痛、動悸などが重なり、「ずっと体調が悪い」と感じる方もいます。
外来では、体調の相談からストレスとの関係が見えてくることがあります。ただし、身体的な原因が隠れていることもあるため、ストレスだけが原因と決めつけずに診察します。
仕事の心配が繰り返し浮かび、目の前のことに集中しにくくなる場合があります。家でテレビを見ていても上司とのやり取りを思い出す、寝床に入ると翌日の仕事を考え続ける、といった状態です。
うつ病に比べると、判断力の低下などの「脳機能の不調」自体は目立ちにくい傾向があります。それでも、仕事のストレスから離れられず、集中できなくなることがあります。
遅刻や欠勤が増える、連絡を返せなくなる、人と会うことを避けるなど、行動に変化が現れることがあります。気持ちの余裕がなくなり、家族や同僚との衝突が増える場合もあります。
こうした変化に、自分で気づく方も多くいます。周囲から「いつもと様子が違う」と指摘され、受診につながることもあります。
図を拡大する 初期症状は、ストレスがかかる場面での反応として現れることが多くあります。働いている方では、出勤や職場でのやり取りなど、仕事に関連して不調が出る場合が目立ちます。
休日の終わりが近づくにつれ、気分や体調が崩れてくることがあります。土曜日は比較的落ち着いていても、日曜の夕方から仕事が気になり、月曜の朝には吐き気やだるさで支度が進まなくなる、といった変化です。
「休み明けが嫌なのは普通」と考え、繰り返していても見過ごされがちです。出勤に支障が出るほどつらいのか、以前より不調が強まっているのかを確かめます。
職場に向かう場面で、急に涙が出たり、動悸や吐き気が強まったりすることがあります。自宅では何とか支度ができても、駅の改札や会社の入口で動けなくなる方もいます。
外来では、「なぜこうなるのか、自分でも分からない」と話す方もいます。理由をうまく説明できなくても、どこで何が起きたかを伝えることが、診察の手がかりになります。
仕事に関係する小さなきっかけにも、強く反応するようになる場合があります。上司の名前が画面に出ただけで動悸がする、短いメールを何度も読み返して不安になる、といった状態です。
仕事が終わっても通知を気にしていると、自宅で落ち着く時間を持ちにくくなります。診察では業務時間だけでなく、仕事への緊張が一日のどこまで続いているかも伺います。
不調が、落ち込みよりもイライラとして目立つことがあります。家族の何気ない質問に怒る、同僚からの指摘に強く言い返すなど、以前ならしなかった反応が増える場合です。
診察では、「性格が変わった」と言われた時期と、不眠や仕事の負担が増えた時期を照らし合わせます。相手との関係に加え、自分の余裕がどの程度失われているかも振り返ります。
図を拡大する 仕事量の増加、人間関係の悪化、異動など、環境の変化がきっかけになることがあります。職場以外でも、介護や家族との関係、生活上の大きな変化が負担になる場合があります。
同じ出来事でも、どの程度ストレスになるかは、その人のストレスへの耐性や環境との相性によって変わります。出来事の大きさだけでなく、本人が受けている負担や生活への影響を見ていきます。
環境だけでなく、ストレスをため込みやすい傾向も、時に大きく影響します。同じ状況でも、受け止め方によって負担が強くなることがあります。
ストレスにどう対処し、発散するかも、適応障害のリスクに関わります。物事を必要以上に重く受け止め、発散する方法も少ないと、不調につながりやすくなります。
図を拡大する 適応障害とうつ病には、落ち込みや不安など、共通する症状が多くあります。そのため、症状だけでは見分けが難しいこともあります。
臨床上、適応障害では、うつ病に比べて「頭が回らない」「楽しめない」といった症状が出にくい傾向があります。こうした違いも、診察で状態を捉える手がかりになります。
両者の大きな違いは、ストレスによって症状がどの程度変わるかです。うつ病では脳の働きの不調があり、仕事から離れても症状が続きます。適応障害では、典型的には仕事から離れると状態が改善します。
適応障害では、日曜の夜から、特に月曜の朝にかけて再び症状が悪化することが多くあります。特定の会議や相手に反応して、症状が大きく変わる場合もあります。
実際には、どちらの典型にも当てはまらない「中間」の状態も少なくありません。うつ病でもストレスによって悪化する場合があり、適応障害でも土日に不調が続くことがあります。
治療では、どちらの要素が強いかを見極めます。うつ病の要素が強ければ薬物療法の比重が大きくなり、適応障害の要素が強ければ、環境調整がより中心になります。
適応障害からうつ病に移行する場合もあります。初めはストレスから離れると改善していても、うつ病に移行すると、休日にも不調が続くようになります。
うつ病に移行した場合は、抗うつ薬による治療をより重視する必要が出てきます。治療も長引きやすくなるため、移行する前に適応障害の治療を始めることが望まれます。
図を拡大する 負担や不調が続く中で、うつ病に移行する場合があります。初めは仕事に関係する場面だけだったつらさが、休日や家庭生活にも広がり、何をしても楽しめなくなることがあります。
うつ病に移行しても、治療による改善は期待できます。ただし、脳の働きの不調が強まるため、治療期間が長くなったり、症状が残ったりする可能性があります。
治療を受けないまま症状が悪化すると、欠勤が続くことがあります。欠勤を伝えるプレッシャーや休んだことへの罪悪感が重なり、さらに不調が強まる悪循環に陥る場合もあります。
出勤の見通しが立たないと、会社側も仕事を任せにくくなります。その中で会社との関係が悪化し、治療で体調が改善した後にも影響が残ることがあります。
イライラや焦りが強いと、仕事や家庭でのやり取りがこじれることがあります。感情的なメールを送る、家族と言い争うなどのことが続き、大きなトラブルになる場合もあります。
その後の後悔が、精神的な負担になることもあります。感情的になった場面を繰り返し思い出すうちに、自分を追い詰め、病状の悪化につながる場合があります。
図を拡大する 適応障害も、悪化する前に受診しておきたい病気です。特に次の3つは、仕事や生活への影響が広がる前に、早めの受診を勧める目安になります。
出勤しようとしても体が動かない、途中で引き返す、欠勤が続くときは、早めの受診を勧めます。本人の意思だけでは、これまでの生活を保つことが難しくなっているためです。
「休むほどの病気なのか分からない」という段階でも相談できます。自分で思っている以上に病状が重く、早く治療を始めた方がよい場合もあります。
以前なら起こらなかった言い争いや、仕事上の混乱が続く場合も、受診を考えたい目安です。ミスを指摘されるたびに強く反応する、家族との会話が衝突になってしまうなどの変化がないかを振り返ります。
周囲から「最近、様子が違う」と言われ、受診につながる場合もあります。診察では、本人が感じるつらさと、周囲から見える変化の両方を伺います。
以前は休日に落ち着いていたのに、休んでも眠れない、何も楽しめない、仕事の不安が離れないときは、受診を勧めます。うつ病への移行や、その可能性を考える必要があるためです。
うつ病に移行していたとしても、治療法はあります。「いつ頃から土日も不調になったか」が分かると、診断や対応を考える手がかりになります。
図を拡大する 適応障害の治療の柱は、環境調整です。 仕事などの外的なストレスが病状に強く影響しているため、その負担を減らすことで改善を図ります。
働きながら職場に相談し、環境を少し調整することで改善する場合もあります。仕事に行けないなどの影響が強まっている場合は、いったん休職して悪化を防ぐことが必要な場合もあります。
ストレスをため込みやすい、うまく発散できないといった内的な要因が強く関わる場合は、ストレスへの対処を見直します。こうした取り組みを「ストレスマネジメント」と呼びます。
物事を必要以上に重く受け止めたり、自分を追い詰めたりする考え方の癖があれば、その考え方に働きかけます。ストレスを発散する方法が少ない場合は、自分に合う方法を探していきます。
適応障害では、薬物療法の比重はうつ病ほど大きくありません。不眠や強い不安で休めないときなどに、症状を和らげるための補助として薬を使うことがあります。
不眠が続く場合は主に睡眠薬、不安が強く休めない場合は主に抗不安薬を使います。うつ病への移行が疑われる場合は、再発を防ぐ意味も含めて抗うつ薬を使うことがあります。
図を拡大する 仕事上の負担を減らせる場合は、働きながら治療を続ける選択肢があります。担当業務や残業を見直す、相談できる上司を決めるなど、何を変えられるかを確認します。
診察では、出勤できているかだけでなく、仕事にどの程度影響が出ているか、休日に回復できているかも伺います。働き続けることで、不調の悪循環に陥るおそれがないかを見ていきます。
出勤のたびに大きく悪化する、欠勤が続く、職場での調整が難しい場合などには、休職を検討します。働きながら治療しても悪化が続く場合は、途中から休職に切り替えることもあります。
休職には大きな効果が期待できる反面、経済面などへの影響もあります。得られる効果と生活上の負担の両方を踏まえ、病状を見立てたうえで休職が必要かを判断します。
休職が必要と判断した場合は、医師が診断書を作成するなどして、療養の必要性を会社に伝えます。手続きや制度は会社によって異なるため、人事担当者などに確認して進めます。
休職期間は2~3か月を想定しますが、病状などによって変わります。休職できる期間や復職の手順も会社ごとに大きく異なるため、分かる範囲で確認しておくと、安心して療養に入りやすくなります。
図を拡大する 休職中の治療は、前期(休養期)・中期(リハビリ期)・後期(復帰準備期)の3つに分けると、取り組むことを整理しやすくなります。うつ病に比べると前期・中期は順調に進みやすいものの、後期の復帰準備ではつまずきやすい点に注意が必要です。
前期は、仕事への対応や大きな決断をいったん減らし、休める状態をつくる時期です。睡眠や食事が乱れている場合は、それらを立て直すことから始めます。
適応障害では、休職してストレスから離れることで、大きく改善する場合が多くあります。調子がよくなっても無理をせず、ゆっくり休む期間を設けることが、その後の回復につながります。
症状が落ち着いてきたら、起床や食事の時間を整え、日中の活動を少しずつ戻します。散歩、家事、短時間の読書など、無理なく続けられることから始め、活動後の疲れ方も見ていきます。
この時期も、適応障害では比較的順調に進むことが多くあります。ただし、日常生活が整うことと、元の職場で働けることは、別に確認する必要があります。
後期は、日常生活の回復を、実際の職場復帰につなげる時期です。職場のストレスに再び向き合う中で、不眠や落ち込みがぶり返すことも少なくありません。
日常生活には支障がないのに、仕事を考えると強く不調が出る場合は、職場から受けるストレスの大きさがうかがえます。こうしたときは、異動も含めて、どのような形で復帰するかを慎重に検討します。
図を拡大する 適応障害では、どのような形で仕事に戻るかを慎重に考えます。特に元の職場への復職では、休職前と同じストレスがかかる可能性があるため、戻る前に対策を立てておく必要があります。
元の職場に戻る場合は、働き方の調整に加え、その職場に対する気持ちも整理します。「また同じことになるのが怖い」「納得できない気持ちが残っている」など、何が戻りにくさにつながっているのかを考えます。
向き合った結果、復職に納得できる場合もあれば、難しい場合もあります。どうしても気持ちの整理がつかないときは、異動や転職で環境を変える方法を検討します。
異動によって部署や担当業務、人間関係を変え、負担を減らせる場合があります。ただし、異動先の有無や実施できる時期は会社によって異なり、希望どおりになるとは限りません。
「異動できるか」だけでなく、何を変える必要があるのかを先に整理します。今の職場に戻ることが難しく、異動もできない場合は、転職による環境調整が望まれることもあります。
今の職場で必要な調整が難しく、戻ることが回復や生活の維持につながりにくい場合は、転職も選択肢になります。元の職場に復帰することだけを、治療の目標にする必要はありません。
転職を考える際には、今の環境の何が合わなかったのかを整理します。仕事内容、業務量、指示の出し方、相談体制などを具体化し、次の職場を選ぶ判断材料にします。
図を拡大する 適応障害を繰り返すときは、その都度のストレスだけでなく、困り方に共通点がないかを確認します。転職や異動をしても似た場面で行き詰まる場合は、背景にある特性まで見直すことがあります。
成人のASDやADHDに伴う負担が重なり、二次的な心身の不調として受診するケースもあります。外来では、適応障害の反復が、それまで気づかれていなかった発達特性を検討するきっかけになることがあります。
ASDでは、曖昧な指示や急な予定変更、対人関係の苦手さ、複数の作業を同時に進めることなどが負担になる場合があります。ADHDでは、優先順位をつける、ミスなく仕事を続ける、期限を忘れずに守るといったことに困る場合があります。
こうした特性が関係し、さまざまな環境で「頑張ってもできない」ことが続くと、適応障害を繰り返し、職を転々とすることがあります。その場合は、さらに環境を変えることよりも、まず特性に気づくことが必要です。
適応障害を繰り返すからといって、発達障害があると決まるわけではありません。似た負担の大きい環境が続いていたり、十分に回復する前に働き始めていたりする可能性も確認します。
そのうえで幼少期からの経過を伺い、特性を見極めます。必要に応じて心理検査も客観的な指標として用い、複数の面から評価して診断を考えます。
図を拡大する 家で笑ったり外出したりできても、仕事ができる状態とは限りません。家族には落ち着いた時間だけが見え、本人が出勤前や職場で感じているつらさとの間に、認識の差が生まれることがあります。
「元気に見えるか」だけでなく、眠り方、出勤前の様子、帰宅後の疲れ方を振り返ってみてください。気になった変化は、責める材料ではなく、診察で相談するための情報として本人に伝えます。
家族からは、病名を指摘するよりも、具体的に気づいた変化を伝える方が、話を始めやすくなります。「最近、朝につらそうだけれど、どんな感じ?」など、本人が困っていることを聞くところから始めます。
「辞めた方がいい」「明日は行けるはず」と先に結論を決めず、必要なら受診先を探したり、予約を手伝ったりします。本人が希望する場合は、診察に同席して家での様子を補足する方法もあります。
図を拡大する 初診では、安全に過ごせる状態か、休養や休職が必要か、不眠などへの治療を始めるかといった、当面の対応を判断します。職場や今後の働き方については、その後の経過や詳しい状況を踏まえ、段階的に検討します。
症状が始まった時期と、その前後の出来事を伺います。異動、業務の変化、家族の問題などと、眠れなくなった時期や欠勤が始まった時期を並べて整理します。
原因を最初から一つに絞って説明する必要はありません。「この頃から疲れが取れなくなった」など、覚えている変化から話していただければ、診察の中で一緒に整理していきます。
症状が強くなる場面と、少し落ち着ける場面を伺います。出勤前、職場にいる間、帰宅後、休日などで、気分や体調がどう変わるかを確かめます。
「休みの日は元気です」といっても、仕事を考えずに過ごせているのか、不安を抱えながら活動しているのかで状況は異なります。できていることと、そのためにかかっている負担の両方を見ていきます。
生活にどこまで影響が出ているかは、当面の治療方針を決める材料になります。眠れる時間、食事の量、遅刻や欠勤、家事や育児への影響などを、必要に応じて確認します。
仕事には行けていても、帰宅後は何もできず、生活全体が成り立たなくなっている場合があります。こうした情報をもとに、働き続けられそうか、休職が必要かを判断します。
仕事に行けない背景には、適応障害のほか、うつ病、不安障害、双極性障害などが考えられます。過去にも似た不調があったか、睡眠が少なくても活動的だった時期がないかなど、これまでの経過も確認します。
身体の病気、服薬、飲酒などの影響も、必要に応じて調べます。不調を繰り返している場合は、第12章で触れた発達特性も含め、背景を段階的に評価します。
図を拡大する 当院では、「適応障害かどうか」という病名だけでなく、今の生活を難しくしていることから診療を始めます。眠れない、会社に行けない、イライラして家族と衝突するなど、最も困っていることを伺います。
初診では、その時点で必要な対応を考えます。原因や今後の方針をすべて話し終えていなくても、休養や症状への治療を始める判断は進めていきます。
仕事量や人間関係などの環境と、ご自身の考え方や対処の傾向を分けて整理します。負担を減らす調整が必要なのか、抱え込みやすさへの対処が必要なのか、具体的な場面から考えます。
心理面の治療を、無理な環境に耐えるためだけのものにはしません。環境を変える選択肢も含め、今の状況で取れる対応を検討します。
不調が強い時期は休養や症状の緩和を優先し、落ち着いてきたら負担への対処を考えます。薬を使う場合も、それだけで治療を完結させず、生活や仕事の状況と合わせて方針を立てます。
経過が想定と違うときは、診断や治療方針を見直します。うつ病など別の病気の可能性や、不調を繰り返す背景も、必要に応じて確認していきます。
治療を続けながら、働き方の調整、休職、復職、異動や転職についても相談していきます。体調の回復だけでなく、戻った後に同じ負担が続かないかも確認します。
最初の診察で、今後の働き方をすべて決める必要はありません。「明日、会社に行ける気がしない」「休んでいるが、戻ることを考えるとつらい」など、今いちばん困っているところからお話しください。